ケーブルというと、大半の方が電気または電話やインターネットといった通信用ケーブルをイメージされるでしょう。昨今は世界各国でネットワーク網が整備をされており、途上国に位置づけられているアフリカや中南米でもインターネットを接続することが可能です。世界規模の巨大なネットワークがあるわけですが、これを実現しているのが海底ケーブルです。ここではこの海底に張り巡らされている通信網について、詳しく概要を見ていきましょう。
まず海底の場合、高濃度の海水のなかで長い期間、ケーブルを沈めておかないといけません。一般的な地上の電気配線などであれば、定期的に敷設をし直すことができ、さほど過酷な環境下にあるともいえないでしょう。そのため塩化ビニール製の絶縁シートのなかに銅線を入れています。ところが海底に敷設をしているものはこれとは異なり、塩カル系素材で作られた特殊な絶縁シートを採用されているものです。
塩カルとは塩化カルシウムの略語で、腐食をしにくいというメリットもあります。ただし、塩カルの場合は重量が重くなる傾向にあるため、地上の電線の間に活用できる配線には不向きというわけです。塩カル系ケーブルはアメリカの大手設備会社によって、1960年に開発・販売をなされました。この素材が生み出されなければ、現代のような地球規模のグローバルネットワークは生まれなかったでしょう。
世紀の大発明といえる素材とアイテムになっています。